【最終更新2018.2.26】
今でこそ私は飛行機と宿さえ予約しておけば、英語圏の国ならとりあえず不自由なく過ごせる「旅行レベルの英語」ができるようになったのですが、以前はむしろ英語は苦手・・というかそこまでしてできるようになる必要性をあまり感じていませんでした(10年くらい前の話)
このところパートナーを連れて海外に行く機会が増えて来ましたが、彼女は残念ながら英語はさっぱりできません。「これまで英語を勉強する必要性を感じなかった」というのがその理由だとのこと。
でもそんな彼女も海外の面白さを知って、英語ができるようになりたい!と思い始めているようです。そこで考えてみました。英語ができない嫁にイチから旅行レベルの英語を身につけてもらうための勉強法!
注:以下は全て私自身の経験に基づく「旅行レベルの」英語勉強法です。
Contents
考え方は村上式シンプル英語勉強法
まず、何はともあれ英語勉強法の基本はこれからです。村上式英語勉強法。
作者の村上さんは31歳で転職、それまで全く英語ができなかったのにGoogleの副社長まで成り上がったというすごい人。本当に村上さん自身が実行した英語勉強法だけが濃密に語られた良書です。
まずはこの本を繰り返し読んでもらいたいのですが(繰り返しパラパラめくって読むにはKindle版より紙の本がおすすめです)、さらに私なりに村上式を「嫁用」に実践できるものに展開していきます。
時間とモチベーションがなければ実現しない残酷な現実
ただ、実際に勉強法を繰り出して行く前に一点だけ注意が必要です。
努力せずに英語ができるようになるのは無理です。
村上式で語られている方法は、毎日英語に少なくとも下記のごとく時間を費やせと書いてあります。
英語を聞く:決めた教材 毎日1時間
英単語を覚える:決めた教材 毎日1時間
最低でも合計3時間、毎日の生活から捻出せよという事になります。しかし、絶対英語を身につけるんだという鉄の意志を持って、一気呵成にこれらを並行して進められば英語は身につける事はできる。と、村上氏は言っています。
なぜなら英語は語学じゃなくて、語力。リスニングやリーディングは勉強じゃなくて筋トレ。
そう信じて努力を続けられた者だけが、英語を本当に身につけられる。
多分これは真理です。でもちょっと残酷な現実ですよね。
もうちょっとハードルが低いものにならぬかと、考えたのが以下の勉強法です。
しかしいずれにせよ、努力をしなければ英語を身につけることはできない、と肝に銘じる必要があります。
旅行レベルの英語を身につける勉強法:総論
まず総論ですが、村上式では英語の勉強を読む・覚える・聞く・書く・話すに分けています。
大事なのはこれらを「別々に、並行して」実行すること。
簡単にいうと「読む」のに集中しているのに、途中で英単語を調べるなということです。
そして、これらの過程は全てを同時進行させる必要があります。
時間がなくても「読む」修行と「覚える」修行を毎日30分でいいから捻出させねばなりません。今回は「旅行のための」英会話なので、「書く」以外の4つにフォーカスして進めます。
旅行レベルの英語を身につける勉強法:各論
とにかくひたすら量を読む!
さて「英語が読めるようになる」ための修行。
村上式ではとりあえずわからない単語は読み飛ばし、とにかく大量にスピード感を持って英語をひたすら読めと推奨しています。
村上さんは英語が比較的簡単な、探偵小説のスペンサー・シリーズを推奨しています。とにかくどんどん英語を読め、三冊読む頃にはなんとなく「読める」ようになっている。という趣旨。
実際私もこれは実践してやっていますが(証拠!)
これを実践してみた感想は、
・とはいえ重要な動詞などがわからないとストーリーを追えなくて、話についていけない可能性あり。(前後の文書から内容を推測することは可能ですが。。)
ということである程度の単語力がある人ならスペンサーシリーズ三冊を英語で読破に挑戦してみても良いでしょう(こちらはKindle版の方が持ち運びに便利です)
もし、わざわざ英書を買って・・・というのが面倒であれば興味のある英語サイトを毎日必ず読むというのも一手。もしあなたが旅行好きなら
ONE MILE AT A TIME
View from the wing
The Points Guy
Loyalty Lobby
この辺りの旅行ブログを毎日必ず全部目を通す、というのも良いのではと思います。実際これらのブログは毎日数本の記事がアップされ、日本よりも足の速いお得情報が流れてきたりするので英語の勉強は度外視でも役に立ちます。
が、これだと「これだけ読んだんだ」という達成感がないのでやっぱり個人的には小説読破に挑戦するのがオススメ。通勤時間を利用して、必ず30分、英語を読む時間を作りましょう!毎日ですよ、毎日。
小説なら、案外先のストーリーが気になって読みたくなったりするのでそういう意味でもオススメです。
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単語は暗記:単語がわからなければ理解できるようにはならない
次に英単語。英語の小説を読み始めると分かりますが、とにかく単語の意味を知らないと、理解はできないという単純な事実に気づきます。単語はもはや覚えるしかありません。
しかし逆にいうと、単語さえある程度知っていれば難しい文法や口語表現がわからなくても文章の意味を推測することができるようになります。
Oxford Picture Dictionary: English/ Japanese
英単語と聞いて単語帳を思い出す前に、ぜひこれにチャレンジしてもらいたいのが英絵辞典!
あまりに耳慣れない物体なので、なんじゃそらと思いますが中身はこんな感じです。
まさに日常生活の身の回りの物体に、一つ一つ英語の単語ラベルを貼り付けていく作業です。
海外旅行に行った時でも、とにかく単語だけ知っていれば最悪なんとかなるケースも多いです。
例えば部屋の冷蔵庫が使えない、というシチュエーション。
この場合、冷蔵庫という単語を知らないと電話などで状況を伝えるのは不可能に近いです。実際にフロントマンに来てもらって指差し英会話をするしかありません。
しかし、refrigeratorという単語さえ知っておけば
これで状況は通じます。(workの使い方を知っている必要はありますが)
とにかく単語がわからなきゃ始まらない。覚えるしかありません。とにかく最初の段階では、毎日30分でいいので暇な時にソファに寝転がって英絵辞典を眺めましょう。
そんなレベルは必要ない、というあなた。意外に難しい単語も載っているのがこの辞典の面白さ。例えば「蛇口」って英語でなんと言うか、すぐに即答できる人は少ないんじゃないでしょうか。
ちゃんと答えは上の画像に載っておりまして、faucet(日本語読みはフォーシット)です。
weblioの学習レベルでは英検一級以上レベルの単語に分類されています。なかなか侮れません、英絵辞典。
英絵辞典がある程度頭に入ったら、次は村上式では英単語ピーナツを推奨しています。
とにかく毎日、全ページを「覚えよう」とするのではなく「眺める」のを修行法としています。(あまり内容を書いても著作権に問題がありますので)
実際のやり方は村上式を買って読んでいただきたいのですが、まあとにかく覚えるんじゃなくて眺める、これだけがポイントです。
ちょっとだけ中身を紹介すると、右側に英単語、そのページをめくった先にその単語の和訳が載っている方式。
これを使うときは一個一個の英単語の意味をいちいち次のページに行って日本語を確認しないこと!必ず1ページ単位で日本語を推測し、次のページで確認するようにしましょう。でないと次の単語の日本語訳が目に入って来ちゃうんですよね・・・。
ページは後ろにはめくらない、意味がわからなくても前にだけ進むのがコツ。
さらに、英単語を効率よく記憶にとどめるには、下記の2ステップを加えておくと、良いでしょう。
話すのはキーフレーズの暗記
次は「話す」修行。ここは私自身の経験によるところですが、旅行レベルではいくつか使えるフレーズだけ丸暗記しておけば、ほとんどの場面は対応可能と思っています。
例えば「自分たちの写真を撮って欲しい」と言う場面。
これだけ言えれば、目的はクリアできます。このフレーズでのポイントは二つ。
〜してくれませんか=Could you ~~~?
写真を撮る=take a photo
これを覚えているかどうかだけです。こういう本当に使えるフレーズだけを増やしていくのが「旅行レベルの」英会話です。
Could you~~?を一つ覚えれば、あとは
など、いくらでも応用可能です。
で、どうやってこの「使えるフレーズ」だけ覚えるかということですが・・・
とりあえず、旅行レベルで自分から話しかけなくてはならないケースは限られているので、当ブログの中で、「旅行レベルの英会話」というシリーズを連載しています。
(ネイティブスピーカー監修付きです!)
【旅行レベルの英会話シリーズ】
第一回:トイレに関する英会話
第二回:ホテルの部屋のトラブルにまつわる英会話
第三回:飛行機の中で使う英会話
第四回:レストランで使う英会話
第五回:電車やバスで使う英会話
第六回:お願い事をする時に使える英会話
第七回:買い物で交渉する時に使える英会話
これだけでは十分ではないので、私はこれに加えて「大人の基礎英語(オトキソ)」を推奨します。
大人の基礎英語はNHKのEテレでやっている教育番組。公式情報などはこんな感じ。
公式HP:https://www2.nhk.or.jp/gogaku/english/otokiso/
放送時間:
放 送>月~木曜日 午後10:50~11:00
再放送>翌週 火~金曜日 午前10:15~10:25
再放送>翌週 水曜日(火曜深夜) 午前1:00~1:40(4回分)
今更基礎英語かよ!って思うかもしれませんが、これがまたまた侮れません。そしてNHKを利用することで節約して(ここ重要!)英会話の勉強が可能です。
大人の基礎英語は、毎週月~木曜日の午後10:50~11:00の10分間でドラマ仕立ての英会話と、その中のキーフレーズにフォーカスして「使える」英会話表現だけを勉強できます。
毎日10分を予約するのは面倒なので、火曜日の深夜:午前1:00~1:40に4回分をまとめて再放送してくれるので、これをまとめて録画しておくのがオススメ。
で、実際には
こんな感じでドラマ部分が冒頭にあり、(このドラマ部分も外人さんが出演しているので発音がとても参考になる)
その後、こんな感じで今日のキーフレーズが紹介されます。
この回は「お話があります」という時に英語でなんと言うか、がお題。
がベスト解答。このフレーズをどんどん丸覚えしていきます。毎回10分で終わるので忙しくても継続可能なのがメリット。加えて、映像を通して覚えられるので、記憶に定着しやすいです。
(ただし、人間はすさまじい勢いで忘れていくので、覚えたフレーズはノートでもエクセルでもいいので必ず記録してストックしましょう。)
さらに大人の基礎英語は2012年からの長寿番組なのですが、シリーズによってMCが代々変わって来ました。(過去の出演者はwikipedia参照) MCは松本先生以外、だいたい綺麗なお姉さんが多いのも魅力で、見ていて飽きさせません笑(よこしまな理由もモチベーションの維持には必要です!)
ちなみに私も何年も「大人の基礎英語」で勉強していますが、オトキソで習った表現で今でもよく使うのは
です。何かに誘われた時に、やんわり断る方法としてメチャ使いやすいですよ!
リスニング:耳の筋トレ
リスニングは村上式では耳の筋トレとされています。
なぜか?そもそも英語の発音は、日本語にはない周波数のものが含まれているそうです。だからその周波数が聞こえないのは日本人に生まれた以上、しょーがないじゃない!という事だそう。
それならもう耳が慣れるまで聴きまくるしかありません。
そのための教材は村上式本編でも色々と紹介されていますが、個人的にはPodcastのGlobal News Podcastを推奨します。
BBC(英国放送協会)はイギリスのラジオ・テレビを一括運営する公共放送局。Pod Castに登録しておくと1日約2回、全世界のニュースが30分ずつ自動的に配信されます。あとはダウンロードして聞くだけです。
BBC World Newsが良いと思うのは、毎日30分×2回、確実に違う内容のものを、まさにネイティブの発音で聞く習慣が身につく事。加えて日本では放送されない世界の本当のニュースを聞くことができます。ただし、かなり速いです。
ワイドショーでくだらないゲス不倫だのなんだのというTVを見て、時間を無駄にするくらいなら、30分間でいいのでTVを消してPod Castに集中する方が人生を豊かにすると思うのは私だけでしょうか?
とにかく生の英語を聴きまくる。これしかありません。
さらにリスニングについては知り合いの英会話講師のイギリス人(奥さんは日本人)に、リスニング強化法を聞いてみました。下記がその記事になります。
あとは、英語勉強の種々のサイトでもよく紹介されていますが、有名な英語のスピーチの動画をTEDなどでどんどん見ていくのも一つの方法。
私もこの方法は試してみましたが、どうしても内容が面白すぎてリスニングに集中できないな〜と個人的には思いました。そこで現在では、たった一つの気に入ったものだけを、もはや暗記するくらいまで何百回も見る(聞く)という方法にして実践しています。
具体的に紹介すると、私はこのスティーブ・ジョブズのスピーチだけを繰り返し何百回も見ています。
超有名なスピーチなのでご存知の方も多いと思いますが、スティーブ・ジョブズはiPhoneを世に送り出した天才。彼が2005年にアメリカの名門スタンフォード大学の卒業生に向けて行ったスピーチを録画したものです。
どうしてジョブズはiPhoneとMacを作り出せたのか、彼が人生で大事と考えていることは何か、そしてこれから社会に羽ばたく若者に伝えたいものは何か、15分間にびっちり詰まった感動の名スピーチ。私はこれを見るたびに生きる気力が湧いてきます。
(もしあなたがこのスピーチを知らないのなら、英語の勉強はともかく、一度は見てもらいたいなと思います。)
最終的には実際に、定期的に使わないと上達しない!
最後にこれらを踏まえて「話す」訓練ですが、村上式ではとにかく自分に関することで20-30分話し続けられるように訓練せよ、ということになっています。
しかしこれってさすがに話す相手がいないとなかなか厳しいですよね。。
この部分は私自身もなかなか勉強法に悩みました。
外国人の友達を作る、というのが一番お金がかからず効率的なのは間違いないので、職場や周りに外国人の方がいるなら積極的に友達になってもらうのがベストです。
そんなのいないよ〜という方は、外国人の多い居酒屋に突撃して話しかけて友達を作るって方法もありますが・・・なかなかそこまで強いハートがある人間も少ないと思われます。
じゃあどうするかってことですが、私自身はどーしても身の回りに外国人の友達は作れなかったので英会話教室を併用しました。お金を使うのは嫌でしたが、必要に迫られていたので仕方ありません。やるならマンツーマンでしょってことでGabaマンツーマン英会話に短期間通いました。
しかしまあ結構、というかかなりお金がかかります!1回40分5000円が相場です。高いです!ただし、さすがネイティブのマンツーマンレッスンなので、自分の英語表現がおかしなところをこうした方がナチュラル、とピンポイントに修正してもらえますので効果も高いです。
マンツーマン英会話はかなりコストがかかるので、この記事でいうところの「今から嫁にゼロから教える」という趣旨ではなかなか財政面で厳しいものがあります。
だとすると、おそらく次に効果が高くて値段も安いのがスカイプを用いた英会話レッスン。
この分野は玉石混合なのですが、大手の中で安心して使えるものが良いでしょう。
実際に私も昔は利用していましたし(今は仕事でも英語を使うようになったので不要になった)、職場の同僚は割と機嫌よく続けているようです笑
さらに、お金を払っていると「今日は疲れたからやめとこ」という邪念が消え、「お金払ってるんだから元取らんと!」というモチベーションが生まれてくるのも事実だったりします・・・
でもな〜やっぱりお金がかかるのは事実なので、外国人の友達を作るのがベスト!
まとめ
英語ができれば海外旅行はもっともっと楽しくなるのは確実です。旅行への不安もなくなるし、今後の仕事や人生の選択肢を広げるためにも英語はやっぱりどこかで習得するのが望ましいでしょう。
とりあえず「旅行レベル」の英会話をもし今から嫁にイチから教えるなら、自分ならどうするか?と考え勉強法をまとめてみました。やっぱり実現するにはそれなりの時間を勉強に割く必要があるのは事実と思います。
あとはモチベーションの維持が、真の敵かもしれません。
最後はどれだけ英語に真剣に取り組めるか、が勝負です。
正しい努力の仕方・マインドセットはこちらを読んでください。
こちらもどうぞ
楽しいな〜と思える海外旅行をするのが、英語勉強へのモチベーションになりますね!
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