【最終更新2018.6.2】
ANAとJALでは、一度上級会員資格を手にしたら発行できる特別なクレジットカードがあり、(今の所)クレジットカードの年会費を払い続ける限りは上級会員扱いされるという仕組みになっています。
そのカードの名前がANAはSFC(スーパーフライヤーズカード)、JALはJGC(JALグローバルクラブ)となっています。
私は沖縄在住時代に仕事で乗っていたら自然にANAのSFCとなった一方、JALの方は2017年にいわゆる修行をしてJGCも取りました。
でも、結局SFCとJGCって両方必要なんでしょうか?そもそも必要か?
片方だけにするならどっちを選ぶべきなのか?
また、ダブルホルダーになった場合、維持費は結局いくらかかるのか?
この記事の中でまとめます。これから取得を考える方はぜひどうぞ。
Contents
上級会員SFCとJGCの違い
一覧表で比較
両者とも、多彩な特典があります!
まず、ざっくりとSFCとJGCのサービスを表にして比較しましょう。
SFC | JGC | |
年会費 | 選ぶカードにより異なる。 後述。 |
選ぶカードにより異なる。 後述。 |
家族会員 | 発行可能 | 発行可能 |
会員専用デスク(電話) | ○ | ○ |
専用チェックインカウンター | ○ | ○ |
キャンセル待ち優先 | ○ | ○ |
前方座席指定 | ○ | ○ |
特典航空券の優先 | ○ | × |
優先搭乗 | ○ | ○ |
空港ラウンジの使用 | ○ | ○ |
国際線プレミアムエコノミーへの無償アップグレード | ○ | × |
初回搭乗ボーナスマイル | × | 毎年初回3000マイル |
搭乗ごとのボーナスマイル | 35-50%(ANA公式参照) | 35% |
アップグレードポイント | ○ | × |
受託手荷物無料許容量 | 国内線:通常+20kg 国際線:通常+1個(1個あたりの重さは搭乗クラスによる:ANA公式) |
国内線:通常+20kg 国際線:通常+1個(1個あたり32kg以内) |
プライオリティバゲージ | ○ | ○ |
入会時ネームタグ | ○ | ○ |
カレンダー | ○ | ○ |
会員誌 | ○(上級会員専用雑誌) | ○(JALカード会員と共通) |
マイルからスカイコイン/eJALポイントへの交換率 | 1-1.6倍 | 1.5倍 |
その他の特典 | IHGグループホテルでの専用プラン (5-10%割引+朝食が付く場合あり) |
ニッコーホテルでの優遇 東急ホテルでのJGC専用プランなど |
ざっくり書いただけでもたくさんあるので、さらに詳しくはそれぞれの公式HPを参照してください。
それぞれ基本となるサービスは合致しているものの、ボーナスマイルの有無やアップグレードの扱いなどに少しずつ差がありますね!
・ボーナスマイルの扱い
・フライトのボーナスマイルの違い
・特典航空券の優先の有無
私は現在ダブルホルダーですが、こうやって一覧にしないと、どっちにどの特典があったか忘れそうになります・・。
続けて、それぞれが優れているポイントを見ていきます。
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SFCのメリット
まず、SFCの方が優れている点は空席があれば国際線プレミアムエコノミーへアップグレード可能という点。
予約便のフライトをエコノミーで予約していて、プレミアムエコノミーに空席がある場合はある時点でプレエコへのアップグレードの案内がメールで届きます。
これは早いもの順なのですが、路線によっては結構プレエコが落ちてくるようで、とても価値がありました。
なぜ過去形になっているかというと、最近はSFC会員の増加に伴いいわゆる平SFC会員には落ちてこなくなってきているそうです。
(私はここ最近ANA国際線には特典でしか乗っていないので、手触りとしては不明ですが・・)
また、ANAにはアップグレードポイントの設定があるのは、JALとの違い。
アップグレードポイントは、1-12月のANAグループ便に搭乗して獲得したプレミアムポイントに応じて、翌年度のプレミアムメンバーに配られるポイント。
詳しい使い方はANA公式に譲りますが、国内線は4ポイントから、国際線は6ポイントからアップグレードに使用可能。
また、特典航空券の優先がANAのメリットとなっています。
こちらは人気路線で家族の人数分を予約したい場合などには優位性が働きます。
個人的には、特典航空券は一人分で国際線長距離に使うことが多かったのでこれまでその効果を実感することは少なかったですが、今後家族が増えれば有効に感じるのかも、しれません。
参考記事:特典航空券で乗る!ANAビジネスクラス搭乗記羽田〜シカゴ
JGCのメリット
JGCの方が優れている点は・・・うーん、ANAより取得しやすいことが一点。
ANAのようなプレエコへの無料アップグレードもないし、アップグレードポイントもありません。
メリットだけを単純比較するならSFCの方が良いと思います。
私自身がSFC持ちだったのに、わざわざJGC修行に乗り出したのは嫁の実家がJALしか飛んでいない山形だったから。
また、JGCになってから色々飛んでいると、個人的にはアジア圏ではキャセイ・パシフィック航空とマレーシア航空が所属するワンワールドの方が使い勝手が良いかなと感じています。
(これは完全に個人の主観です)
競合になるスターアライアンス所属のシンガポール航空やタイ航空よりも、マレーシア航空は安く移動できることが多いですし、キャセイはアジア内の移動なら香港乗り継ぎになるので、上級会員で香港のキャセイラウンジが使えるのは、大きいです。
あとは、JAL国内線に安く乗るためにブリエィッシュ・エアウェイズのAviosから特典航空券でJALに乗る時に、JGCを持っていると専用カウンターが使えるのはメリット。
(Aviosで発券した場合は、必ずカウンターに寄らないといけないのです・・JGCがないと、混雑するカウンターに並ばなくてはならない)
SFCでもユナイテッド航空の特典航空券として同様にANAに乗ることはできますが、必要マイル数が少ないのと、Aviosの方が貯めるのが簡単なので、その点はJGCに優位性があるかなと思います。
取得(修行)費用や難易度の比較
これはよく言われる点ですが、JALの方が修行は簡単で、費用も安くなりがちです。
その理由は2点。
・ANAにはない「回数修行」が可能なので、総額を安く済ませることも可能
JGC修行全般については、私自身が行った時の記録を下記の記事にまとめていますので参考にしてください。
ちなみに費用の総額は約38万円でした。
対するSFC修行については、私は沖縄に住んでいた時に取得したので、このサイト内にはいわゆるSFC修行のコンテンツはありません。。
個人的には、こちらのブログがとてもわかりやすいと思います。
参考サイト:まるとANAの旅事情
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実際どっちがいいのか?選ぶ基準
ここまでで、ざっくりまとめると
修行が楽なのがJGC、アップグレード関連が充実しているのがSFCということになります。
ということで、取得するならどちらがいいかと悩むことになりますが・・その前に。
そもそも上級会員資格が必要かよく考えよう
実際に修行を始める前に、本当にSFCやJGCが必要であるかはよく考えるべきです。
というのは、今やマイルは比較的簡単に貯められる時代。
(「マイル 貯め方」などでgoogle検索してみてください)
マイルでビジネスクラスの特典航空券を発券するなら、出発前のラウンジは使えますし優先搭乗できて、もちろん座席はビジネスクラス。
あえてSFCやJGCである理由がほとんどありません。。
ただ、日本国内線で普通席を購入している場合、国内線出発前にANAラウンジやJALラウンジを使えるのは確かにメリット。
それに優先搭乗も可能で、荷物も早く出てくるので快適であることには間違いありません。
あとは、家族カードを発行することで、自分がいなくても家族に快適な旅をさせられるというのは、メリットではあります。
しかし、そのメリットのために取得費用約30-50万円、そして年間1-1.5万円近い維持費を支払い続けるだけの価値があるかをよく考えなくてはなりません。
もし、20年間上級会員維持費を払い続けたら、それだけで20-30万円ですからね。。
これは人生における出費として本当に必要なものか、考える必要はあります。
自分がよく使う路線や空港が最も大きい基準
それでも、やっぱり上級会員資格が欲しいという場合は基本的にはどちらかを選ぶことになると思います。
その場合の選ぶ根拠は、私が考えるに・・・
1 最寄り空港のダイヤなど、使いやすい方を選ぶ
2 頻繁に行く海外があるなら、乗り継ぎや路線を想定して選択
3 国際線のアップグレードを期待するならANA(ただし今後の動向は不明)
4 修行の楽さとコストが安くつくのは、JAL
5 最終的には雰囲気(と、どちらの客層が好きか)
ですかね・・・。
私は今の所JALでメインに飛んでいますが、JGCプレミアの期間が切れたらまたどうするか考えようと思います。
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ダブルホルダーになると2枚持ちの維持費が・・
そしてSFCやJGCを持つ場合は維持費を事前にシミュレートすべきです。
私の場合は、まあ色々理由があってダブルホルダーになった訳ですが、実際どれくらい払っているのか?
そして今後払うことになるのか?計算してみます。
SFCの維持費
まずSFCカードの維持費。
普通カード | ゴールドカード | プレミアムカード | |
ANA-JCB ANA-VISA ANA-master |
本会員11070円 家族会員(SFC)5508円 |
本会員16200円 家族会員(SFC)8100円 |
本会員75600円(JCB) 家族会員(SFC)4320円(JCB) |
ANA-ダイナース | 本会員30240円 家族会員(SFC)11340円 |
本会員167400円 家族会員(SFC)無料 |
|
ANA-AMEX | 本会員33480円 家族会員(SFC)16740円 |
本会員162000円 家族会員(SFC)無料 |
SFCカードの方は、家族カードの発行額がJGCより安くなっているのはポイント。
(ANA-VISA-プレミアムもありますが、紙面の都合上割愛:ANA公式参照)
ただ、この中でANA-VISAカードについては、WEB明細書サービスとマイ・ペイすリボへの登録によって割引をすることができ、その維持費は実際にはVISAゴールドカードで12420円(消費税920円)となります。
JGCの維持費
次にJGCカードの維持費。
CLUB-A | CLUB-A ゴールド | |
JAL-VISA JAL-MASTER JAL-TOP&ClubQ JAL-OPクレジット |
本会員10800円 家族会員(JGC)10800円 家族会員(普通)3780円 |
本会員17280円 家族会員(JGC)17280円 家族会員(普通)8640円 |
JAL-JCB | 本会員10800円 家族会員(JGC)10800円 家族会員(普通)3780円 |
本会員17280円 家族会員(JGC)17280円 家族会員(普通)8640円 |
JAL-AMEX | 本会員20520円 家族会員(JGC)20520円 家族会員(普通)8640円 |
JGCカードについては、家族カードも本会員と同じだけの年会費を基本的には請求されます。
(アメックス除く)
さらにこの一覧には現れませんが、JALの場合オプションである「ツアープレミアム(税込2160円)」と「ショッピングマイル(税込3240円)」を加えるかどうか選択になるので、額面上はこれより高くなる可能性が高いです。
ちょっとややこしくなるので、JGCカードの選び方については下記を参照してください。
家族カードの発行が前提なら、ここも大きなポイントかもしれませんね・・・。
ダブルホルダーの維持費
ちなみに現在私自身が持っているカードは、
JGCカード:JALカードCLUB-A 年間10800円
(+ショッピングマイル+ツアープレミアムで合計年間16200円)
SFCカード:ANAカードSFC VISAゴールド 年間12420円
きっとこの組み合わせで保持している人は多いと思いますが合計金額は年間28620円。
もし両方とも家族カードを発行すると、奥さんと二人で持つとして年間47520円。
これを10年間キープすると一人でも28万円、二人だと47万円・・・。
オイオイオイ・・こりゃすごい額になります・・・。
固定費を減らすのは資産形成の王道かつ必須項目なので、資産形成したけりゃSFCやJGCなど取らずに年会費無料の楽天カードでひたすら楽天経済圏で楽天ポイントを貯めまくる方が、お金持ちになるのは早いかもしれません・・・。
まとめ・結論
ANAやJALでは一年間に集中して飛行機に乗りまくり、飛行機修行をすればカードの年会費を払うだけで上級会員をキープできるのは確かにメリット。
どちらか選ぶなら、色々基準があるのでこの記事を参考にしてみてください。
最終的には住んでいる地域とよく乗る路線、好みだと思います。
ただし、クレジットカードの年会費は結構大きな固定費。
もしダブルホルダーになったり、家族カードを発行するとさらに出費が大きくなります。。
修行を始める前に、よく今後の家計も考えておくのをオススメします!
こちらもどうぞ
さらにマイルを効率的に貯めるなら、2018年時点ではSPGアメックスというクレジットカードがオススメ。
ただし、その年会費は31000円!
固定費が増大するので悩ましいところですが、今の所私も継続使用中です。
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